【マッシュル -MASHLE-】 9巻 雑感

マンガ感想

2021年の12月3日に発売された「マッシュル -MASHLE-」9巻の雑感です。

 

8巻で「無邪気な深淵(イノセント・ゼロ)」との戦いが一段落つき、9巻は
幕間で、新たな展開を迎えつつあるストーリーでした。

そんな流れとは逆に、マッシュは最大の危機を迎えます。

マッシュ・バーンデッド最大の危機!!

マッシュくんが最大の危機を迎えるのが
「第74話 マッシュ・バーンデッドと負けられない戦い」です。

内容は学年末テストにむけて勉強する、というもの。

学園モノでは定番のお話ですね。

しかし、マッシュはバカ脳筋キャラ!!
模擬テストでは壊滅的な数字を叩き出します。
(魔法言語だけ30点とちょっと高いところがリアル)

勉強ができないマッシュを、仲間のみんながサポートします。

このとき、マッシュは「自分と同じく勉強ができないだろう」と踏んだ
ドットくんに「勉強できるの?」問いかけます。

ドットくんは、ビックリするぐらい優等生的な回答を、完璧な笑顔で答えます。

全国の子供達に伝えたいメッセージ
「マッシュル -MASHLE-」 甲本一 集英社

このときのマッシュの顔には「自分と同じく、地獄で苦しむ同士を見つけたい」
という、どす黒く浅ましい人間の醜さがにじみ出ていました。

それに対してドットくんは、一点の曇りもない完璧な笑顔で、さらに地獄へ
叩き落とす、こちらも内側に人間の醜さが見て取れます。

ギャグとバトルのジャンプ漫画で、福本作品のような濃厚な黒さが見て取れるシーンです。

地獄な現実を確認し、勉学に励むマッシュくんですが、震えるわ、吐血するわ、
爆発するわ、と脳筋には過酷な時間が過ぎていきます。

ついには、窓を割り逃走をはかります。
戦略的撤退ではなく、まさかの苦痛からの逃亡。あまりにもジャンプ主人公らしくない
行動に、マッシュの株価もダダ下がりです。

しかし、なんとか親友のフィンくんに励ましてもらい、勉強を続行。ついに
試験本番をむかえました。

表情に乏しく、それが強者感になっていたマッシュですが、今回ばかりは
追い詰めに追い詰められ、汗をかきまくりで、首まで傾きます。

いつもの頼れるマッシュくん
「マッシュル -MASHLE-」 甲本一 集英社

試験のときのマッシュくん
「マッシュル -MASHLE-」 甲本一 集英社

そんな辛苦を耐え忍んだ結果、なんとかテストは合格点を取ります。

仲間の大切さがわかる、9巻屈指のエピソードでしょう。

新たな敵とかつての強敵

新たなる脅威!!
「マッシュル -MASHLE-」 甲本一 集英社

そんな苦闘を乗り越えつつ、神覚者試験は、3つの魔法学校との戦いになります。

その一つに「イノセント・ゼロ」の息子「ドミナ・ブローライブ」がいて、
既に不穏な空気が漂っています。

この「三魔校対争神覚者選定最終試験」では、マッシュたちは数での不利を
強いられますが、そこにかつての強敵たちが駆けつけてくれます。
(まるで男塾みたいだ!!)

この展開には、胸が震えました。
また、強敵たちは脳筋のマッシュに負けたので、彼らの「魔法使いVS魔法使い」の
戦いもどんな展開になるのか、興味が付きません!!

(ちょっと)明かされるマッシュの過去

「イノセント・ゼロ」の息子、つまりマッシュの兄であるドミナの視点から
赤ん坊だった頃のマッシュが語られます。

やっぱり超人的だった赤ん坊のマッシュくん。
ですが、凄さの趣がちょっと違います。

パワーよりも、大工仕事をこなす器用さがあり、ドアを押すのか引くのか迷って
破壊してしまう不器用さがありません!

まだじいちゃんに拾われる前の話なので、ここから何か、マッシュの根底を
揺るがした(DBのゴクウ的な)事件があるのかもしれません。

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