『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』アーマードコア6 感想 前編 「身体は闘争を求める」

ゲーム感想

全宇宙待望の『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』が、ついに発売されました!!

PSの初代からプレイしている古参レイヴンたる私ですが、期待が大きい反面、10年ぶりの発売となるアーマードコアには、少々不安な気持ちもありました。

過去シリーズは『1』『2』『3』『NEXUS』系と操作方法は基本同じでしたが、『4』系から大きく変更し、『5』系でまた変わっていったので、老兵がついていけるか、かなり不安でした。

しかし、プレイしてすぐに過去作を踏襲した、まぎれもないアーマードコアとして完成されていると感じました。

各々の武器のバランスも含めて、フロムらしい匠さがあります。

X(旧Twitter)には、コーラル酔いした者たちが見た幻覚が次々と投稿され、カオスな文化が形成されつつあります。

 

 

コーラル酔いによる幻覚の一例
松永マグロ(上) 菓子折り(下)/ X投稿より

今回は、ネットで大きなうねりとなっている「アーマードコア6 ファイアーズ・オブ・ルビコン」のレビューを、古参レイヴンがしていこうと思います。

ゲームの世界観

人類が、地球外の星へと活動拠点を伸ばしている遠い未来。ルビコン3という星で、謎の万能物質コーラルが発見されます。

コーラルによって発展を遂げる人類ですが、50年前に「アイビスの火」と呼ばれる大災害によって、コーラルは焼き尽くされ、ルビコンも荒廃した星となります。

しかし、消失したと思われたコーラルは残っており、それを狙うベイラムアーキバス、2つの企業が熾烈な戦いを繰り広げています。

主人公621は旧世代型の強化人間で、在庫として保管されている所をハンドラー・ウォルターに買われ、争いが激化するルビコン3へ送られることで、物語が動き出します。


ポリティカル・コレクトネスへの、フロムの回答
「アーマードコア6」 / フロム・ソフトウェア

フロムらしく、多くが語られない本作。現在のところ過去作との繋がりは確認できず、10年ぶりの新作ということで、新たな世界の物語だと思われます。

ゲームの操作感

アーマードコアといえば、複雑な操作。今作では、また変わるらしいとのことで、私も慣れることができるか不安でした。


こんなACをぐりんぐりん動かせます!!
「アーマードコア6」 / フロム・ソフトウェア

結論から言うと、操作はやっぱり複雑です。でもこれまでとまた違う複雑さでした。少なくとも、初心者と古参の技量差はスタート時点で、かなり縮まっていると思われます。

今作は、ACの両腕と両肩の4箇所に武器を装備することができて、切り替えなく攻撃できます。

切り替えがなく、4種類の武器をほぼ同時に撃てることで、攻撃の激しさが増している反面、武器ごとにクセがある印象です。

それゆえに、武器ごとのコンビネーションが重要になっています。

一例として、ミサイルを発射して、敵が攻撃をかわしたわずかな硬直を狙って、ライフルを当てる、といった数段構えかの攻撃方法が必要になってきます。


今作で戦いの要となる新システム!
「アーマードコア6」 / フロム・ソフトウェア

さらに、今作はスタッガーという新システムも導入され、戦いに大きな影響を与えました。

スタッガー時は大ダメージを与えやすくなり、相手とのAP(HP的なもの)が大きく開いていても、スタッガーに合わせて強力な武器で攻撃することで一気に逆転することもできます。

ですが、通常時ではダメージがあまり入らず、なかなか勝利することが難しいデザインとなっています。

アーマードコア6は、如何に相手をスタッガー状態にするか、どのタイミングでスタッガー状態にするかという駆け引きが生まれてきます。

ここでも、さきほど紹介した武器のコンビネーションが重要となってくるため、戦術的な戦い方一瞬を見極める判断力が要求されます。

この辺を感覚的につかめるかどうかが、操作難易度に関わってくるでしょう。

アーマードコアの気になる部分

ここからは、アーマードコア未プレイの方が気になるであろう部分について、詳しく紹介していきます

過去作をプレイした方も、今回が初めての方も、よろしければ参照してください。

色々なコンセプトの機体が作れる

シリーズの魅力といえば、各種パーツを組み替えて、オリジナルの機体を作成できることです。


っぽいACを作ることもできます。
「アーマードコア6」 / フロム・ソフトウェア

今作で機体を構成するのは外部パーツの頭、コア、腕、足の4種と、内部パーツのFCSとジェネレーター、ブースターの3種類となっています。

過去作に比べてシンプルになっている印象です。また、内部パーツのパラメーターはシンプルに設定されていて、項目ヘルプで確認すれば、どんな性格のパーツなのか、なんとなくわかります。

外部パーツは、足パーツが特に重要で機体の性格を決めるものになっています。

存在するのは、二脚(軽量・中量・重量)のほかに、逆関節、四脚、タンクの4種類に大別されます。

主人公機のような機体から量産機敵っぽい異形の機体、さらには作業用を無理やり戦闘用に改造したような機体も作成可能です。


作業用を改造して戦闘用にした感じ、いいよね?
「アーマードコア6」 / フロム・ソフトウェア

また、シリーズ恒例のエンブレムエディットもあり、文字やマークのピースを組み合わせることで、作成することができます。

一見、不自由そうな方法に思えますが、痛エンブレムや実在する企業のロゴマークなど制作されている方もいます。


これ、ホントどうやって作るんだろう??(リンク:You Tube
「アーマードコア6」 / フロム・ソフトウェア

エンブレムは作成すれば、IDが付与されて、X(旧Twitter)に公開することで、ユーザー間に広めたり、自身がダウンロードすることもできます。

創作好きな方は、ぜひ凝ったエンブレムを作成して、公開してみてください。

また、エンブレムとは別にデカールを制作することもでき、オリジナル機体に貼り付けることもできます。

これらを活用すれば、自分が思い描くイメージの機体に、かなり近いものができるでしょう。

今作の武器

アーマードコアはバトルなゲームなので、やはり武器も気になります。

今作は、ライフル、マシンガン、ショットガン、ハンドガン、グレネード、ミサイル、パルスガン、バズーカなどの武器が用意されています。


他作品だと不遇になりがちなハンドガンもAC6では強武器!!
「アーマードコア6」 / フロム・ソフトウェア

特性は武器種ごとに異なりますが、バランスに関してはかなり良好です。

一時期はショットガンが流行りましたが、そこから新たな強武器が発見されて、オンラインのシーンが変化しています。

オンライン対戦で強武器が移り変わる様は、素晴らしいバランスと言えるでしょう。

今作は、近接武器もかなり良品ぞろいです。パルスブレードを始め、パイルバンカーチェーンソーといった物理系に、レーザーランスプラズマ機雷投射器など、変わり種も揃っています。


パイルバンカー。これを「とっつき」と呼べば貴方も通。
「アーマードコア6」 / フロム・ソフトウェア

過去作では気軽に使えた近接武器ですが、今作は一度放つと、チャージタイムが発生するため、使い所を見極める必要があります。

ですが、追尾性と攻撃力が高く、先に紹介したスタッガーシステムと合わせることで、一撃必殺の攻撃を繰り出すこともできます。

左腕にしか装備できない、ミッションのメインで使うのは厳しい面もありますが、過去作に比べて非常に存在感が増した武器です。

個人的には、バズーカの存在が不遇なのが気になっています。今後のアップデートで改善されることを望みます。

困ったときは、OSチューニング

「今作のアーマードコアは死にゲー」と発売前から言われていました。

フロムの看板シリーズであるソウルシリーズも死にゲーでしたが、あちらはレベルシステムがあったので、ゴリ押しでクリアも可能でした。


レベルのない「SEKIRO」は本当に苦戦しました。
「SEKIRO」 / フロム・ソフトウェア

しかし、アーマードコアにレベルシステムが搭載されるとは思えなかったので、プレイヤーの上達と機体アセンブルの変更によってクリアする作品になるのではないか、と発売前は危惧していました。

その危惧に対する回答がこの「OSチューニング」です。


でも、地味なんで意外と忘れがち……。
「アーマードコア6」 / フロム・ソフトウェア

OSチューニングはストーリーを進めることで開放される項目で、チップを消費することで、新たなアクションが可能になったり、機体の防御力や武器の威力を上げることができるシステムです。

チップはアリーナで勝利することで手に入れられるので、入手が面倒ということもなく、後から解除できるので、気軽に組み換えができます。

機体の構成に合わせて、OSチューニングをしたことで、クリアできるようになったミッションもいくつかありました。

劇的に変わるわけではありませんが、救済措置としては非常に助かりました。

アーマードコア6 感想 前半まとめ

『アーマードコア6 ファイアーズ・オブ・ルビコン』概要を語っていたら、相当長くなってしまいました。

そこで、今回を前編とさせていただきます。次回は、さらに作品に突っ込んで「良かった部分・気になった部分」とレビューしていきます。

もし、今回の概要を読んで気になった方がいらっしゃるなら、ぜひとも購入をおすすめします。

難易度はたしかに高めで、最初はどうやって勝つのか絶望するようなボスも、何度か戦ううちに攻略方法が掴めてきて、最後には余裕をもって勝利することもできます。

ハードな世界観とフロムの職人的な難易度調整、そしてそれを取り巻くコーラルに汚染されたファン達。どれかが気になったら、さっそくポチってみてください。

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